俺#

新潟市でIT業を営むおっさんのブログ。

シャッターアイランド

評価:★★★★☆

http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id334301/
(↑公式サイトはウザいのであえてYahoo!にリンクしてます。)

まず配給会社に苦言。

全くもって「謎解き」じゃない。強いて言えばミステリアスなヒューマンドラマ...かな。徐々に気づいていく展開なので「大どんでん返し」でもなく、CMに煽られて気負ってみると拍子抜けしてしまい勿体無い。

的外れな宣伝だけならまだしも、始まる前に錯視映像を見せてみたり、「結末を人に話すな」の字幕を入れてみたり、後から余計なモノを追加しなくて宜しい。そもそも本編の内容は「錯視」とは全然関連ない。配給会社の担当者が思い込みか勘違いしてるのか(苦笑)

いずれにしても、変な先入観を与える宣伝の仕方が映画の楽しさを大きくスポイルしてしまったのは確かなので残念。

以下本題。少々ネタバレありです。





星新一ショートショートの暗くて長いヤツ。気づく人は序盤に気づく結末だが、「それを確かめながら進む」楽しみ方ができる作品。主人公の立場で「現実でない事の違和感」を感じつつ、背負ったトラウマの苦悩を垣間見る、という感じ。

中盤までは内容的に少し間延びした感は否めず、もう少しテンポが良くてもいい気はする。しかし、俳優人の演技はレベル高く、演出も良い。暗くて重い雰囲気を楽しめるなら中だるみはしないだろう。ディカプリオ氏は陰のある渋い役がハマるようになったなぁ。

1度見ただけでは「納得」までたどり着かないかも。ラストの主人公のセリフが映画の解釈を奥深いものにしていて「アレも確かめたい、コレはどうだったっけ?」と、後からもう1回見たい気持ちがジワジワくるのは監督の狙い通り?←褒めてます。

間抜けな広告展開がつくづく惜しい...。

ただし、P12とあってそれなりにグロいです。ムスコが12歳になっても見せられないレベルだと思ったので、昨今の世情ではR15でもいい位かと。リアルな殺戮シーンや、可哀相な子供の死体を見たくない人は避けましょう。