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新潟市でIT業を営むおっさんのブログ。

日産ノート・メダリスト(前期型・ガソリンスーパーチャージャー)に乗った話 #e12 #note #nissan #medalist

NV350の車検の際に、2日間代車としてお借りしたので軽くレビュー。マイナーチェンジを機に追加されたシリーズハイブリッドe-Powerが話題のノートだが、純粋なガソリンエンジン車も旧型の直4・1500cc・NAからダウンサイジングし、直3・1200cc・スーパーチャージャーという時流に合わせた構成となっている。

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その中でも「メダリスト」は、大型セダンからの乗り換えを狙い質感を高めた旧型「ティーダ」の後継を担うグレードと位置付けられ、装備てんこ盛り。しかしながら、プラットフォームはBプラットフォーム*1から、日産で最小となるVプラットフォーム*2に変更されており、車格ダウンのイメージは払拭できていない。実用性は遜色ないが、インパネの基本構造、シートの造り、ボディサイズなど、当然ながらノートのそれだ。

実はノートは最新の「e-Power」のモデルにも乗ったことがあって、同じプラットフォームでも出来の悪いマーチと比べて「全体的にかなりマシな車」だというのは知っていた。ただ、加速感が話題のパワートレインについては「感動するというほどのモノじゃないな」という感じで「でも燃費はいいのね」くらいの感想であった(なのでレビューも書いてない)。どうしても前車の先代スカイライン(V6・2500cc・NA)や現車のNV350(直4・2500cc・ディーゼルターボ)と比べてしまうので、致し方ないところではある。

ではガソリン・スーパーチャージャーのモデルはどうだったか?というと、

ええやん!かなり真っ当に走るやん!!

山梨県内の国道137号を甲府から河口湖方面に向かって走ったのだが(適度な上り下りとカーブを繰り返し、その間途切れずに登坂車線があるため、実質2車線のワインディングとして3桁に届きそうな速度でスポーティに攻める車も多い区間)ストレスなし。中央道の下り線、須玉ICから長坂ICの急勾配においても追い越し車線をリードできる速度が安定的に維持できるのでちょっと驚く。いずれも以前乗っていたV6・2000cc・NAのA32セフィーロでは苦しい思いをしていた場面だ。

エンジン回転数も常に低めで、巡行は静かだし上り坂で唸り音が響きわたるようなことは皆無。車体が軽い、トルクで有利な3気筒、ターボラグのないスーパーチャージャー、副変速機付きCVTという辺りが大きく寄与しているのだろう。乗り心地やロードノイズもクラスなりの仕上がりで悪くはない。300kmほど走っても(頭の悪い荒めの操舵を試した時を省き)「嫌だな」とか「足らんな」とか思う瞬間はなかった。

先代リーフやノートe-Powerは、どうしても高速では操作への応答がボンヤリする傾向があって「こいつで長距離は走りたくないな~」と思ってしまうのだ。最高速140km/hの設定ゆえモーターの回転数が上限に近くなっているからなのか、なんとなく「余裕が無い感じ」が表面化してくるのである。やはり高速走行ではエンジンでの駆動に一日の長があるという事なのだろうか?

もちろんe-Powerのほうが良い所も沢山ある。アイドリングストップ状態からの発進が一拍遅れたり(これはどのガソリン車もそうだけど)、低速域でのアクセルワークに対する反応が意図と異なってしまう結果になりがちなのは、繊細なアクセルワークに機敏に反応するe-Powerではなかった悩みだ。ゼロ加速もe-Powerの得意とするところで、街中なら間違いなくe-Powerのほうが快適。実用燃費もe-Powerが優れる。

ただ、車からの「まだ余裕ありまっせ」の手応えって、快適性はもちろん疲労感に多大な影響あるんだよね。高速道路でメーター読み120km/h前後で周囲の車の流れに合わせて巡行したとき余裕が感じられるかどうかは、自分がその車に乗って良いかどうかのボーダーラインだと気づいた。以前軽自動車のDAYSも許容範囲と評したけど、コストと引き換えにその辺を犠牲にする前提だからね。

という訳で、高速走行性能(応答性や気持ちよさを含めた性能)が勝る点、悪いといっても18km/Lくらいは走るまずまずの実用燃費を総合的に鑑みると、あえてスーパーチャージャーのモデルを選んだほうが幸せになれる層が一定数はいるだろう、という結論である。もし自分でノートを買うなら、さらに進化した将来のe-Powerに期待しつつ、今手に入る選択肢としてガソリンモデルが第一候補だと思った次第。

*1:旧型マーチ、キューブ、ティーダ、ジューク、NV200など。

*2:現行マーチと同じ。