リビングのエアコンが故障につき買い替え。

壊れたのはシャープの「AC-H63ATC」。「なんか温くない?」と気付いてから半日程度で全く冷えなくなった。まだ8年目だし「ちょっと早いわ~!」というのが正直なところで、メーカーに訪問修理を依頼した*1。
診断結果はエバポレーターからのガス漏れ。修理費用8万円オーバーで買い替え推奨とのこと。急場しのぎでガスを再充填してもらったが、1日ほどで元に戻ってしまった。急激に冷えなくなった事から大穴だと推測していたが、やはりそうなのであろう。いずれにしても修理はしないことにした。合掌。
夏の4~5ヵ月は24時間稼働、冬は全く火を入れない、みたいな使い方だったので、程良く通年動かす使い方より厳しい感じなのだろうか?しかし、機能・性能・サービスには文句なかった。シャープのエアコンに対するイメージは「イイネ!」であり、今後も購入時には検討対象のメーカーになると思う。
さて次をどうするか?
まず、冷房性能「6.3kW」クラスから「5.6kW」クラスにダウングレードする。「吹き抜け」対策で大きめを選んだが、冷房時は吹き抜けの影響をほとんど感じないからだ*2。冷気は下に滞留するので、吹き抜けがアツアツでも居住空間はヒエヒエになる。空気を循環させれば均一になるのだろうが、余計なエネルギーを使って吹き抜けの中を冷やす理由がない。家屋の断熱性能も悪くない感触であり、暖房は使わないので少々オーバースペックだった。
「冷やす」以外の付加価値機能は基本的に不要だ。シャープには「フィルター掃除機能」と「プラズマクラスター」が付いていて、フィルター掃除機能だけはちょっと便利だと思ったが必須ではない。人感センサーなどは犬や小動物が居る場合には逆にリスクになる。除湿器は別にあるので除湿性能も重視しない。要するに我が家の要求としてはベーシックグレードで十分なのである。
ただし省エネ性能は重要だ。これ、今エアコンを買おうとすると頭を悩ますところになる。「エアコン2027年問題」と言われているようだが、2027年度から省エネ基準が厳しくなり、某〇ジマの人曰く以下のことが起こるそうだ。
5~9万円のローエンドは全滅する
ミドルレンジは新基準に適合して値上がりする
筐体が物理的に大きくなる
既に省エネ性能が高い一部のハイエンドだけはあまり変わらない
お告げ通りならコミコミ10万円でエアコンが付けられる時代は終わってしまう。イニシャルコストの上昇は学生、生活保護、年金暮らしの人などにはインパクトが大きい。いまやエアコンはライフライン。全く困ったものである。これから暫くは「来年には在庫が無くなりますよ!今年中に買い替えましょう!」なんてセリフが飛び交うそうなので、コミコミ10万円で付けたい人は滑り込もう。しかし、トータルコストで考えるなら「ちょっとまて」。新基準に適合したエアコンでどの程度電気代に差が出るのかは確認したいところだ。
今回探した範囲では、冷房能力5.6kWクラスのミドルレンジ~ローエンドで新基準に適合したモデルはほとんど見かけなかった。やはり価格が高めで売れ筋ではないのだろうか?唯一「富士通ゼネラル」が某〇オンの店頭にあったので比較してみよう。富士通のエアコンと言えば、立川~飯能に住んでいた時15年間トラブル知らずで快調に動いてくれた個体があった。転居のため壊れる前に廃棄となったが、使い続けたらあと何年動いたのか?当たり外れもあるだろうけど、耐久性に期待してしまうところだ。
「価格.com」による「スタンダードクラス(Cシリーズ)」と称されるローエンドの「AS-C565S2」と、「省エネミドルクラス(Lシリーズ)」と称される新シリーズの「AS-L565S2」の比較。どちらも現行型の最新モデルだ。発売日も近い。2025/7/26時点の抜粋は以下の通り。



価格差は4万円弱あるが機能的な差はほとんどなく、「AS-L565S2」はミドルクラスとは名ばかりのベーシックな仕様だ。やはり手頃な「AS-C565S2」が売れ筋となっている。しかし省エネ性能の差は大きい。年間電気代の差が1万円を超えているので、トータルコストでは新シリーズの「AS-L565S2」が圧倒する。某〇ジマの人のお告げが正しいなら、このLシリーズが将来事実上のローエンドとなるのだろう。また、同じ冷暖房能力なのに重量とサイズにかなり差がある。デカくて重い。こちらもお告げの通りだ。
以下は「Lシリーズ」リリース時の「家電Watch」の記事から拝借した富士通エアコンのラインアップを示した図である。

[拡大画像] 富士ゼネのエアコンは業界初、外して洗える送風路(11/11) - 家電 Watch より
「Dシリーズ」「Cシリーズ」は新基準に適合しておらず、機能的には「Cシリーズ」と差が無い「Lシリーズ」が追加されたわけだ。この図からも、少なくとも「Cシリーズ」が「Lシリーズ」に置き換えられる将来が透けて見える。
と言う訳で、実は某〇オンの店頭で消費電力の数値を見た瞬間に脊髄反射でLシリーズの「AS-L565S2」を注文してしまい、冷静に他と比較したのは注文した後なのだが、脊髄の判断能力の正しさが証明されてホッとしたというお話。なお、壊れたシャープのAPFは6.1であり(新しい富士通は6.3)、8年前のモデルだが十分高効率だったようだ。高かったからな。とはいえ、富士通に代替した後のランニングコストは1~2割下がると期待できる。