Tern Crest。ようやく500キロ走ったので簡単にレビュー。なお他の真っ当な自転車にはほとんど乗ったことないです。念為。
TERN (ターン) 2017モデル Crest クレスト レッド サイズ500 完成車 【自転車】
- ジャンル: クロスバイク
- ショップ: クラウンギアーズ楽天市場店
- 価格: 49,570円
折り畳み自転車のternから「折り畳まないミニベロ」として登場したシリーズのローエンドモデル...等という能書きは後から知った。見た目でエイヤで買ったのは前述のとおり。
なんすかこの格好いい物体。いつ見ても何度見てもホレボレ。買う前にも買った後にもカタログ見まくったり検索しまくったけど、間違いなくコイツが一番格好いい。(もちろん主観的に)
シフター。人差し指でシフトアップ。親指でダウン。一気に3段のシフトダウンが可能。
リアディレイラー。「ALTUS」はMTB用の下級グレードで、専ら安いクロスバイクに使われるとか。確かに節度感ありまくりのロードバイクのアレに比べたら...だけど十分イケる。希望通り正確に変速する。なんら不満はない。
オリジナルデザインのチェーンガードが付いたクランクセット。52Tという大きなサイズで高速走行に対応する。
11-32Tのカセットスプロケット。ロー側あと2段あったら楽だとは思う。坂でヒトケタkm/hで走ろうとすると難しい。早くもハードウェアの拡張に頼るのは悔しいので、このまま頑張るけど。
前後キャリパーブレーキ。この価格帯では贅沢品らしいが、素人でも普通に30km/h超えちゃうギア比を考えたら必要なのかも。
37mmのタイヤは「何故この太さ!?」と思ったけど、しばらく走ったら「この車種にはこれが最適解」という感想に変わった。ミニベロ特有の乗り心地や安定性のネガを抑える意図だろう。
前後クイックリリースなのに「空気を抜かないとタイヤがブレーキが引っかかって外せない」のは残念だが、仮にタイヤを28mmに変えたところで解決しないらしくてどうでもよくなった。25mmとか23mmとか怖いじゃん(苦笑)
非常に扱いやすいフラットバーハンドル。走行距離が延びると横から持ちたくなるし(でも幅がありすぎて持ちにくい&ブレーキ操作できなくて危ない)、坂道では足だけで頑張る感じになっちゃうけど、20km位までなら全然平気。
グリップがBiologicなのはコストかかってるハズ。握りよく弾力もあって良い。それでも荒れた路面をずっと走ると手が痺れる場面も。37mmタイヤをもってしてもこれなのだから、「ミニベロは辛い」って人の言う事も解からなくはない。
サドルは普通。凄く普通だと思う。下側の金属の部分までブラックアウトされ拘りは感じるけど、20km超える辺りからケツは痛いし俺様の宝物群は痺れるし、既に用済みとはいえ種無しになる気もないので、最初に交換する部位になりそう。
という訳で、ロードバイクと比べたらあるべき差が当然あるけど(何度かチョイ乗りさせてもらっただけだがやはり違う)、ママチャリグレードの自転車とは完全に別の乗り物だ。公道を走っている感覚は自動車に近く、20km位までの距離を高速移動する道具として全く不満なく快適である。
また、使うほどに製品のポリシーというか、バランスの良さを感じた次第。机上で考えると、キャリパーブレーキと37mmタイヤの組み合わせがちぐはぐに思えるし、Biologicのグリップに「そこにコストをかけるの?」という感想を抱く訳だが、高速走行性能と街乗り性能の両立、さらにはこの価格帯のターゲットである多くの初心者の安心と安全を担保するために、完全に辻褄が合ってるのだった。
嫁さんはママチャリから28mmタイヤのクロスバイクに乗り換えて、2日目に段差でパンクさせた。その可能性は想定していたし慣れの問題ではあるのだが、本人曰く「快適だけど慣れるまでは気を遣った」とのこと。Crestに乗ると「そんな憂い目には合わせない」というメッセージをヒシヒシと感じるんだよねぇ。素晴らしいじゃない。
もっとも、20km走れたら40km走りたくなるし、40km走れたら80km走りたくなるのが人間の性で、そうした時には物足りない部分が出てくる。個人的には、Crestの用途が日常の移動手段ではなく「そっち方向」に突き進んでしまっているので、色々と手を入れてそのバランスを崩していく結果になるんじゃないかと思う。ごめんねCrest(笑)