妻ちゃんと息子が2人で京都に旅行に行くという。息子と言っても社会人であり、近頃は会話もロクにしないのだから珍しい組み合わせと言える。もちろん良い事だ。新潟から大阪まで空路だそうな。私もまだ新潟空港から乗った経験ないよ。羨ましいね(笑)
なんにせよ「仲良くしなせぇよ?」てな感想である。
留守中は近所にスキーに行って、あとはゴロゴロするつもりだったが、直前になって「それもつまらんか?」と思い始め、ワンコを連れて(どちらにしろ1匹で置いて行く訳にはいかないのだけど)車で出かけることにした。早速真冬の車内で1人+1匹が連泊するに耐えるための装備を積み込み、目的地を思案する。
まず、久しく会えていない友人に会うため東京の立川を経由するのが決定。その後は太平洋側という要件以外は無計画。時間的には、「新潟~東京~福島~仙台~山形~新潟」か「新潟~東京~静岡~名古屋~長野~新潟」という辺りが現実的な範囲だろうか。もちろん天候、体調、気分次第でショートカットは想定する。
しかし、大寒波の影響で妻子が予定していた往路の便は欠航となってしまった。想定内の展開で、せっかくの機会がふいになるのもアレなので、援助して新幹線に切り替えさせた。しかし、格安航空と比べると新幹線はお高い。復路も欠航になった場合、東海道新幹線の沿線で合流することになった。即ち静岡コースで決定。車内泊の旅は無計画に動くのが楽しいのだが仕方ないだろう。
1日目
大阪からメシテロ写真が続々と送信されてくる。22:00頃に仕事を終えワンコの食事を済ます。北陸道~関越道で群馬に向かう。帰宅時の自宅駐車場の状態が気になる降雪状況だが、後の事は気にしない事にする。
「道の駅玉村宿」にて1泊。3:00AM頃に寒さで目覚め、寝袋内にホッカイロ投入。ワンコも「寒いっす!」と言うので、布団の下にホッカイロを2個置いてみた。朝にはお腹とお尻がちゃんとカイロの位置と一致していた。効果あるらしい。
2日目
時間的に道の駅の営業開始まで待てないので、駐車場だけ使って申し訳ないと思いつつ自販機で飲み物を買って早々に出発。「嵐山PA(上り)」で朝食。もつ煮定食。温かい。
11:30AM頃「立川」到着。友人の娘ちゃんとの初顔合わせは叶わず。前日から体調崩してうつると良くないという事で、奥方と共に画面越しの面会。子供の笑顔は良い。友人には比較的最近できたIKEAなど案内してもらいつつ語らう。周囲が全部空地だった都市軸が二子玉っぽくなってた。なんか「完成!ドヤッ!」って感じ?
16:00頃出発。かつて飽きるほど走った道を辿って八王子ICに向かう。相変わらず渋滞は酷いし、信号だらけで車での移動にストレスが多い。今となってはここで暮らしてたのが信じられない。ワンコも「なぜ車が進まないのか!」とプレッシャーをかけてくる始末。高速に乗る前に「スーパーアルプス」にて買い物兼ねて休憩。
八王子ICから中央道~圏央道~小田原厚木道路を経由して18:30頃「小田原」に到着。伊豆に行くときに通るので馴染みある地名だが、最後に立ち寄ったのは何時だったっけ?みたいなところ。短期間ながら近隣に住んだ事があるのに、当時の印象が記憶に残っていない。この際に寄っていくことにした。
駅周辺は想像していたより賑やかで、こんなに栄えているところだったか?みたいな感想である。失敬。駐車場探しで少し手間取る。立体ではワンコの散歩が出来ないので平置きが良いが、狭かったり高かったり周辺環境が好ましく無かったり。喧騒から少し外れた所で、ほど良いコインパーキングを見つけた。お湯を沸かしてワンコにご飯を与える。
その後、街に出て「すごくお高い銭湯」で風呂に入る。駅ビルにあった「海鮮茶屋 魚國」で夕食。まだ時間も早いので食べ終わったら移動するつもりだったが、口が勝手に「ビールください」と言ってしまう。本日は終了。距離は伸びずともビールは美味い。これぞ無計画。
車に戻って飽きるまでワンコの散歩をした後は寝る準備。「小田原城が見える宿」と言えば聞こえが良いが、ただのコインパーキングである。それにしても、ここまで来たにも関わらず氷点下で雪が舞っているのがなんとも。今年はどうしても雪からは逃れられん運命なのだろうか?本日は最初から人もワンコもホッカイロにまみれて就寝。
3日目
06:00AM起床。良く寝た。本日は帰宅せねばならないし、妻子と合流の可能性もある。新たになった小田原への思いを胸に、早速出発である。07:30AM頃「熱海」に到着。新潟住みになってからは気軽な距離ではなくなってしまったけれども、家族で年に何度も来ていた馴染みの街である。国道沿いには土石流被害の爪痕が今も残っていて心が痛む。ほとんど人災なのが余計に腹立たしい。
それにしても。
何故あなたは。
撮影しようとするとオシッコをしはじめるんですかねぇ?
真新しい駅ビルで、朝食を兼ねてお茶をしながらまったり。良く寝たが車内泊特有の疲労感はやはり残る。「小田原駅や熱海駅のこの進化ぶり!新潟駅も早く改装終わらないかしら?」などと考える。新潟空港は発着便とも正常に運行されていた。雪が弱まったかな?妻子には、搭乗開始になったら東海道新幹線沿線から離脱する旨を通達する。
仕上げにお土産等を買う。さらば熱海。まだ時間があるので移動を開始する。三島まで行って御殿場~河口湖~大月の経路で北上する目論みである。完成した御殿場バイパスにより高規格道路で東名と富士五湖道路がつながった事をこの目で確認するのだ。途中、函南町にある「酪農王国オラッチェ」に立ち寄る。
まだ早いなぁ、と思いつつガッツリと昼飯。肉だ肉だ!
函南から三島に向かう途中で、妻子から復路のフライト確定の報。良かった。これで妻子はあっという間に新潟に着くワケだ。飛行機の速度はチートすぎる。
さて。思えば今日は休日である。中央道の大月~八王子は渋滞するかもしれない。早く動いた方が得策であろう。三島に立ち寄るプランはキャンセルして、伊豆縦貫~新東名~御殿場バイパス~富士五湖道路~中央道~圏央道で一気に北上する。御殿場バイパス、もっと早く出来てたら便利だったな。
圏央道に入ると「これはちょっと休憩したほうが良いですね!」という調子になってきた。もう歳だわね。燃料の残量も距離的には十分だが、雪で立往生になったら心もとないと感じる程度。休憩と給油を兼ねて一旦降りる事にした。青梅ICで降りて、第3の故郷「飯能」へ。
中央公園でワンコの散歩をした後、30分ほど昼寝したらまずまず回復した。駅ビルか丸広に寄ろうか?とも思ったが面倒くさかったので止めた。行きたいけど面倒くさいって時は、頭か体が疲れてる時なので無理しない。また来れば良かろう。給油して狭山日高ICから再び高速へ。
最後のお楽しみは、赤城高原SA「あかぎ庵」での夕食である。水沢うどんと天ぷらが美味しい。20時までに到達しないと食べられないので、頻繁に通る場所であるにも関わらずなかなか食べられないのだった。満足。
その後は三条燕あたりまでは路面状況も良く順調だったものの、市内では大雪。いやはや、今年は完全に里雪の年だ。新潟バイパスも除雪が追い付いていない状態。スリップ事故の脇を抜けつつ帰宅すると、車庫前ではラスボス「雪除け」が待っていた。ラスボスを倒して無計画な旅は終了。妻子は寝ていた。雪を除けておいてくれる、なんてことは期待してない。うん。無事で何より。
この雪で良く飛行機が飛ぶものだと思ったが、飛行機の発着には降雪量より風速が影響するんだそうな。風が弱いほうが里雪(=新潟市内が大雪)になる。いろいろと合点した次第。しかしまぁ、小田原や熱海ですらかなり寒かったので結果的には静岡コースで正解だったと思った。