俺#

新潟市でIT業を営むおっさんのブログ。

#日産 #サクラ を注文した話(その2)。試乗で惚れてしまうサクラの超絶な完成度。 #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura

なんとか年度内に納車されそうなので「その2」。「その1」はこちら

「軽バンか軽トラはそのうち買うかもね」とは思っていたが、まさかありきたりなハイトワゴンの乗用軽がウチに来るとは思ってもいなかった。しかも結構待ち遠しい。人生というのは全く解らんものである。

もともとBEVには多少の興味があって、リーフに試乗などもしている(初代2代目)。初代はともかく、2代目はフツーに良い車だ。しかし、どうにも我が家における具体的な導入イメージには繋がらないのである。

リーフの場合、メイン用には航続距離が足らず、ゲタ用には高く、趣味用には魅力がない。アリアは積極的に「良い!」と思うのだが、最低ラインと考える航続距離800kmには届かず。輸入車でもそのようなモデルは限られるしベラボウなお値段である。

一言で言えば「BEVは時期尚早」なのだ。きっと多くの人がそうであるように。

そこにサクラが登場した。リーフを検討した結果「日本のBEVは軽から始まる」という感想を抱いていたが、サクラは「自分では買わない車」だと思った。「EV版のデイズですね。ハイハイ。」みたいな。価格も補助金ありきでお手頃感はないレベル。

誤解ないように補足すると、私はデイズを高く評価している。CVTが過給に付いて行かない感覚が少し気になる他は文句なし。ビシっと辻褄が合った日産らしく走る良い車なのだ。猛烈プッシュの結果、実家の車庫には赤いデイズが収まっている。

サクラは事前情報の通り、ほぼ「デイズEV」という中身で登場した。それだけに出来の良さは想像がつくのだが、逆に言えば良く知ってる車、要するに選択肢としてつまらないのだ。サクラが想像の範囲内の車だったら「ハイハイ。」で終わっていた。

さて、キャラバンのメンテで販売店に行くと、サクラの試乗車が届いていた。お誘いもあり「待ち時間あるしな」位の気持ちで試乗させてもらう。第一印象は「やっぱりデイズだよなぁ」。いくら整形しても骨格までは変えられない。人も車も。

冷めた気持ちが変わったのは、走り出した後。新潟は地盤が良くないので路面のうねりなど厳しい環境だが、乗り心地が圧倒的に良い。ハンドリングも素直。単に低重心だからか?いやいや、同条件のリーフは割とフツーだったが。

高規格道路の新潟バイパスに入ると、あっという間に〇km/h超に到達。この速度でも静粛性が高い。直進安定性も高く、軽快かつドッシリ走る。こうなると「無理してますね」と感じた内装も「高級ですね」に変わるから不思議。走りの雰囲気とマッチする。

過去車のA32セフィーロやV36スカイラインと比べたらどうか?乗り心地や静粛性は上をいくだろう。加速感ではセフィーロなど比較にならず、日常領域なら感覚的にはスカイラインにも劣らない。デイズみたいなミニカーが?なんということ!

もちろん、車幅やホイールベースの物理的な限界からくる挙動は皆無ではない。「もともと期待値が低かった」という点も否定しない。それでも、全体として高いレベルでバランスよくまとまっているから「おおおー!」となるワケだ。

電動化恐るべし!と言いたいところだが、リーフではここまで驚かなかった。「EVだから」ではなく、サクラの完成度が物凄く高いのである。「新型モーターの走行感覚で目くらましにあったのかね?」と思ったので「もう1周。助手席で。」とリクエストする。ニヤリとするディーラーマン氏。

助手席は尚良い感触だった。シートも良くて快適である。目を閉じて「昔これに似た雰囲気の助手席に乗った事がある」と思い出したのはF50型のシーマ。「今60km/h位だろ!」と感じたところでメーターを覗き込むと、しっかり〇km/hまで出して頂いていた。

『ああ。この車は間違いないヤツですね。』

バイパス出口のカーブがきつめのスロープも静かに難なくこなす。段差もあり普通車でもバタバタしてしまうところ。運転しているディーラーマン氏が「ホントいいんすよね。この車。うん。」と素でつぶやいたのが、全てを物語っていると思った。

試乗後の感想は以下である。

良いところ:全部
悪いところ:なし

チョイ乗りで素人が走りにダメ出しするのは難しいと思う。サクラは軽自動車の形をしてるだけで「新しい別の乗り物」なのかなって気がする。BEV時代の新しい基準で評価しなければならないのだろう。恐ろしい子だ。

ホイールベースが限られる小型車で必ず気になるピッチングが、気にならないレベルの穏やかさなのは心底感動する。レーンチェンジの安定性も高い。フロントのモーターは軽く、リアに広がるバッテリーは重い。FFらしからぬ前後重量配分が効いてる?

頑張って重箱の隅をつつくなら、フロントのロードノイズが相対的にリアよりも大きい点。普通は逆だ。バッテリーのおかげでリアが静かになり、フロントも頑張ったけど合理的な妥協点に落とし込んだ...等と想像するが、絶対的には相当な静粛性である。

車内のユーティリティについては、良くも悪くもデイズそのもの。4人乗りのゲタ車としてはもちろん、1~2人で旅行などしても不足しない内容だ。いずれにせよ「サクラを買った場合の運用形態」を想像しだすに値する完成度だったのである。

つづく。