俺#

新潟市でIT業を営むおっさんのブログ。

#日産 #サクラ は #新潟 の #冬 を乗り越えられるのか?#EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura

サクラが来てから最初の冬である。何度かドカ雪があったので使用感のレビュー。



スタッドレスを履いた印象

新車購入時に購入したトーヨータイヤスタッドレスに替えたら「上質な良いクルマ」感が明確に落ちた。ロードノイズやハンドリングは想定内だが、全体的に揺れ方がヤボったくなるのが想定外。乾燥路の電費にも気付く程度の差が出る。繊細なバランスの上に成り立っている車なんだなぁ。この車は純正で乗るのがイチバンなんだと思う。夏用のタイヤやホイールを安易に変えるのは止めた方がよさそうだ。

雪道での走行性能

FFらしからぬ走行感。トラクションコントロールが超賢い。振り回そうと思っても安全速度内では難しい。ブレーキLSDも反応良く、発進時に「ギュ」と音が聞こえると同時に前に出て「あ!いま効いた!」と体感できたりする。重量配分が良いからケツがブレる事も少ない。仮にブレてもアクセルオンで容易に立て直せる。FF車の中ではスタックの可能性が低いほうに分類されるかと。深い新雪に入ると最低地上高があと3cm欲しい!となるけど、雪除けしてくれる市内の主要道路で困る事はまずなさそう。

【愛車雪道ランキング】

1位:パートタイム4WDのNV350キャラバン → フロントヘビー故下り坂が怖いが無敵。パワー勝負でガツガツ進む。超楽しい。
2位:FFのサクラ → これで車高が高ければFF最強では?安定しすぎていてあまり楽しくはない。真面目過ぎる走り。
3位:FRのV36スカイライン → 常時ドリフトで結構楽しい。深みにハマるとアウトだが圧雪は制御しやすい。
4位:FFのA32セフィーロ → FRよりFFのほうが雪に強いと言われるが正直重量バランスのいいスカイラインの方が楽に走れた。

低温時の電費など

エアコン、シートヒーター、ハンドルヒーター、ヘッドライト、フォグランプを全部つけて吹雪の市街地を走った場合、100%充電状態から走行可能と予想される距離は約100km。超最悪なパターンで安心して(=バッテリー残量20%になるまでに)何も気にせず走れる距離は約80kmという感じ。ざっくり夏場の2/3だ。

クーラーよりヒーターのほうが電気を食うが、フロントグラスが曇ればエアコンを使わざるを得ない。路面状況の電費への影響は想像より大きい印象。そのような状況では道路の流れも悪いし停止時間も長くなりがちで、気付くとバッテリー残量が気になるレベルに下がっていたりする。人間はシートヒーターとハンドルヒーターで乗り切る事ができるので「ここは距離を稼いでおきたい」という場面でこまめにエアコンを入り切りするときもある。

「では使い物にならないか?」というとそんなことはなく、ヒーターは良く効く上にすぐ温まるし、シートヒーターもハンドルヒーターも極楽な装備である。日常の50km程度の短距離移動なら、遠慮なく暖房を効かせて快適に使える。駅の送り迎えや買い物などには、ディーゼル故になかなか温まらないキャラバンなどより圧倒的に重宝するのだった。加えて雪道にも割と強いので、降雪しても夏場と変わらず活躍中である。

極低温の地域ではどうか?

新潟市は埼玉や東京の郊外より最低気温が高く、雪は降るものの氷点下で凍てつくような日は少ない。その新潟市で前述の状況なので「日中も氷点下」みたいな地域では安心して走れる距離が50~60km位まで低下するのではないか?と想像する。シートヒーターだけでは凍えてしまうだろうし、ヒーターもより一層電気を食うだろうし、バッテリー性能そのものも落ちるだろう。現状のEVの限界も見えてきた感じだ。しかし、航続可能距離が今の3倍になればすべて解決だとも言える。

ウォッシャー液のアラートがない

サクラには「ウォッシャー液が無くなったときのアラートランプ」がないのに気づいた。軽自動車って割と省略されてるものなのか?ウォッシャー液タンク自体も小さくてすぐなくなっちゃう(1.5L。キャラバンは3.5L)。ここだけは「これは不便ですなぁ」と思った。サクラに軽自動車を感じた瞬間。EV全然関係ないけど。

#信州 #小諸 の街を歩く。 #長野県 #小諸城址 #懐古園 #小諸駅

昔の小諸駅信越線の特急停車駅として賑ったが、現在は普通のローカル線の途中駅である。北陸(長野行き)新幹線ができた時に信越線は碓氷峠で分断された上、小諸駅の前後は並行在来線として三セクとなったからだ。いちおうJR小海線の終着駅でもあるので乗換駅ではあるが、小海線は閑散路線なので推して知るべし!という状況だそう。

かく言う私も、長野県出身者でありながら小諸駅周辺を訪れたのは初めてである。関東住み時代には車で国道18号をちょくちょく通ったので、小諸市内という枠で考えると何度も来ているのだが、中心市街地には立ち寄った事がないのだった。

という訳で初小諸市街地の記録。なかなかいい所じゃないの!という感想である。

外観は小奇麗になっているが国鉄臭を残す小諸駅。駅蕎麦屋には行列。
駅カフェ「小諸駅のまど」で一服。わかめのオニギリげろ美味いんですけど。
小諸城址「懐古園」。
小諸城は地形を利用した守りが特徴のようだ。
もう少し早ければ紅葉が奇麗だったかもしれない。
でも局地的には良い色してました。
子供向けの遊園地や動物園もありなかなかの賑わいだった。
おまけ。「高峰マウンテンホテル」客室からの眺め。朝になったら山の上半分が凍ってた。

#NV350 #キャラバン の #スタッドレス 新調。流行(?)の #GRIPMAX キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ホワイトレターなスタッドレスが選べる「GRIP MAX」の「ICE X SUV」。見た目重視ユーザーの間では数年前から話題になっており、ちょっと気になってたんだよね。サクラを導入して以降は走行距離の伸びが鈍化したとはいえ、21万キロオーバーとなりガタピシ車になりつつあるキャラバンにどこまで投資するか迷ったが、エイヤでホイールも新調してやった。


おおう!思っていたより格好よくてテンション上がったわ。この押しのあるホワイトレターは噂通りヤバい。

それにしても久しぶりのアジアンタイヤである。日記で確認したらアジアンタイヤは11年前にスカイライン用にKENDAのスタッドレスをチョイスして以来のようだ。おやおや。キャラバンでは真っ当なタイヤしか履いてなかったのか。俺らしくないな。

グリップマックス ジャパン | GRIPMAX JAPAN

GRIP MAXは中国メーカーだそうで、国内ではFUJIコーポレーション専売のようだ。そもそもGRIP MAXというブランド、海外展開してるんだろうか?それっぽいサイトもあるけど中身スカスカで怪しいもんだ。とはいえFUJIといえば大手であり、それなりに信頼できるメーカーを発掘してきたのだろう。Amazonなんかでマイナーな販売店から変なブランドを買うよりは安心だろうか。

乾燥路を走った感じ、トレッドパターンから想像されるより静粛性は高い。夏タイヤミシュランアジリス)と比べると腰が弱い感じはあるが「スタッドレスならこんなもんだろ」の範疇。なんというか中華メーカーから想像されるアレコレが全くないので、普通過ぎてツマラン位である。ゴムは非常に柔らかく静粛性に寄与しているか?雪道もそれなりに期待できると思う。ユーザーレポートを確認するかぎりスタッドレスとしての実力も悪くないそうだ。雪早く降らないかな。

#磐越西線 で行く #会津若松 日帰り小旅行

早通。この時点では新潟にメシを食いに行くつもり。
お馴染みのE129系新潟行き。
阿賀野川橋梁から阿賀野川を河口方向に眺める。
新潟駅が近づいて参りました。少し物足りない気分。
長岡まで行くか!となったのでNEW DAYSでオヤツを買う。
新潟エリアの信越線は首都圏以外のJR東日本で一番の混雑路線だそう。
新津駅。アナウンスによると磐越西線がすぐ出るらしい。急遽乗り換える決断を下す。
会津若松行きGV-E400系。飯を食いにどこまで行くのか(笑)
結構乗ってる。最新鋭の電気式は内装も走りも気動車っぽくない。
磐越西線は景色が良いと聞いていたけどホント良い。飽きない。
とはいえ会津はそこそこ遠い。オヤツさん出番です。
会津盆地に到達。来てしまったよ。
会津若松に到着。来てしまったからには遊ばねばなるまい。
会津も暑かった!!!!(当たり前)
周遊バス「ハイカラさん」にて鶴ヶ城へ。正直乗り心地はイマイチ。
我が家から最寄だったミニストップが閉店してた。本日最大の悲報。観光地真っ只中のロケーションで潰れるとは。
鶴ヶ城。割と来てるので今日は外から見るだけ。
日照り続きでベコも真っ赤に焼け爛れてしまった(ぉい)
しかし暑いな。嫁が居ない時に倒れる訳にもいかんので撤収。
終電の1本前で帰路に就いたが結局オヤツだけで飯を食ってないんだよなぁ。
接続がクソ悪い終電で戻る決意をして喜多方で下車。
喜多方の夕刻は開いてない店が多く鬼門なのだが30分歩いて巡り合う!コンビニ飯回避!!(笑
ビールがうめーーーーー!!!!!!最高か!!!!
ジューシーで肉感ある皮がパリパリの餃子。端的に言って美味い。
もちろん喜多方ラーメン。満たされた。素晴らしい。
電車の時間までコンビニで涼む。モバブ持ってきてて良かった。
さよなら喜多方。ここから早通まで3時間半以上かかる。やっちまったなぁ(苦笑)
さすがに人が少ない車内。ケツいてー。
新津到着。
新潟到着。
当初の予定はここで昼飯だった。そういえば。
早通到着。遠かったけど満足した~。

#日産 #サクラ を注文した話(その4)。殿様商売「e-Mobility Power」がク〇だった!出先充電どうする? #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura

という訳で、我が家のサクラも毎日快調に走っているのだが、このシリーズもそろそろ締めたいと思う。最後に自宅以外での充電についてである。

#日産 #サクラ を注文した話(その3)。都市も郊外も普段の足には軽EVがハマる。 #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura - 俺#
#日産 #サクラ を注文した話(番外編)。納車記念写真館。 #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura - 俺#
#日産 #サクラ を注文した話(その2)。試乗で惚れてしまうサクラの超絶な完成度。 #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura - 俺#
#日産 #サクラ を注文した話(その1)。最近のBEVはどのように進化しているのか? #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura - 俺#

自宅充電はAmazonで購入したお手頃ケーブルにて。

サクラは基本的に自宅充電でローコストに使い倒すための車であり、メーカーも明確にそこに狙いを定めているのはこれまで述べた通り。とはいえせっかくの初BEVなので、たまには出かけた先で充電したり、定常レンジを超えて出かけたりしたいと思ってしまうのだよね。ETC車載器すら載せなかったのに「これだけ気持ちよく走ってくれるなら!片道100kmくらいなら!」と思わされてしまう。罪な車...いや良い車である。ホント。

そこで「出先の充電インフラはどうなってるの!?」というのが気になる訳だが。残念なことに

最も幅を利かせている「e-Mobility Power」が〇ソ

なのである(サクラを買う前から知ってたけど)。とにかく価格設定と使い勝手が酷い。ゲスト利用だと日産ディーラーで1650円/30分、高速SAで55円/1分(最低275円)とゲロ高い。この時点で「使えねー!」なのだが、手続きもその都度その場で「クレカ番号入力→パスワード発行→パスワード入力」の手順が必要で不便極まる。これまたお高い月額の会員カードが大前提で「一見様お断り」といった扱いなのである。

出かけた先で最も頼れるのは日産販売店だと思うのでマンモス残念だ。日産販売店なら充電器が故障したまま放置されてる可能性も低いと思うし、国内販売台数が2位だった時代の遺産なのだろうけど、何気にそこら中にあるからね。さらに高速SAPAもe-Mobility Powerなのは致命的で、e-Mobility Powerのク〇さ加減は間違いなく日本におけるEV普及の足を引っ張ってる。

また、充電サービス全体に言える事として、複数あるサービスの登録と決済と手順が全部バラバラなのが非常に面倒。今の時代にその場で現金決済させろとは言わないが、メジャーな電子マネーやクレジットのタッチ決済が使えるのが当たり前という位にはなって欲しいものだ。ガソリン入れるのに会員登録が要るかってーの。ここらの解決を推進するのが「殿様」の仕事じゃないのかね?電気自動車が本格的に販売されはじめてから何年経ちましたっけ?

という訳で、当面はお試しで充電して具合の良かった次の3つのサービスを併用する形で落ち着きそうだ。普段は月に1回お世話になるかどうか?位だとは思うけど。

WAONで決済できる「AEONの充電ステーション」

www.aeon.info

全国のAEONにある。インフラはe-Mobility Powerで会員カードも使えるがWAONでの決済も可能。普通充電は120円/1時間で最大3時間まで。急速充電は300円/30分。WAONの残高さえあれば、「ケーブルを差す→時間を指定する→WAONをタッチする」の手順で充電が開始できる。ガソリン入れるより簡単。新潟都市圏のAEONは何所もケーブル本数に余裕があり安心して使える。AEONは食品を省いて何をやらせてもスキがない。

TOYOTA Walletで決済できる「EV Power Stand」

toyota-wallet.com

ユニー系のモールや一部のトヨタ売店の他、公官庁やホテルが多い。新潟市の区役所もコレ。「アプリでQR読み取り→アプリで決済→暗証番号入力→ケーブル差す」の手順で充電開始。AEONの簡単さには及ばないものの、TOYOTA Walletのいずれかの決済が使用可能なら困るところなし。値段は設備により異なるが、例えば新潟市の新潟西アピタは普通充電で150円/1時間と十分リーズナブル。大型店舗併設なのはやはり便利だ。

事前登録したクレカで決済可能「エコQ電」

qden.enegate.jp

道の駅は全国的にコレ。一部の三菱自動車売店も導入している模様。専用スマホアプリを使うが事前登録はPCで行うことができて優しい。「アプリでQR読み取り→アプリでログイン→案内に従い設定→ケーブル接続」の手順で充電開始。価格は設備によって異なるが、新発田市の道の駅加治川は急速充電で275円/15分、関川村の道の駅関川は普通充電で60分以内110円(以降1分1.1円)と、こちらもリーズナブル。手順が楽になる認証カードも2,000円(初回のみ)で取得可能。

こうして書き出してみると「e-Mobility Power」の〇ソさ加減が際立つ。遠出する場合に要となる高速SAPAがe-Mobility Powerなのは本当にク〇な状況だ。しかしながら、上記3つのサービスで「イオン」と「ユニー」と「道の駅」という使いやすいメジャーどころを押さえることができる。「高速乗りっぱなし」をやらない限りは困らない気もしてきた。

#日産 #サクラ を注文した話(その3)。都市も郊外も普段の足には軽EVがハマる。 #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura

#日産 #サクラ を注文した話(番外編)。納車記念写真館。 #EV #BEV #電気自動車 #nissan #sakura - 俺#
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「サクラ(とekクロスEV)」がまずまず売れている。これは、単に「安いから」「BEVだから」という訳ではなかろう。純粋に安さを求めるならガソリンの軽自動車(乗用ならアルトかミラ)を選べばよいし、「BEVだから買う」というような人は少数派で、そのような人々は既にリーフやテスラを買っているだろうから「いまさら」だと推察される*1。では何故売れるのか?

サクラのスペックがハマる使い方が多数派

だから。サクラ以外のBEVは未だ「帯に短し襷に長し」で、1台目には物足りないが2台目にはオーバースペックというポジションから抜け切れていない。ところが、サクラは「襷に丁度良し!」。自宅充電で使い倒す2台目という、隙間のようで隙間ではない需要にドンピシャとハマっているのである。

サクラやekクロスEVにはこんな組み合わせが似合う

大が小を兼ねないのが2台目需要の面白いところで、1台目が大を賄うのだから2台目にはジャストサイズが求められる。例えば航続距離。長いに越したことはないが、BEVにおいては値段と重量(=電費)に響く。中途半端な航続距離は無駄を感じさせてしまうのである。相当に吟味されたというサクラの航続距離180kmは、エアコンの影響込みでもまさに必要十分。

取り回しの良さなら軽規格が最上であるし、ハイトワゴンは人も荷物もそれなりに積めてバランスが良い。BEV最大のデメリットである充電の煩わしさは、自宅充電なら「ガソスタに行かなくても良い」というメリットに早変わりする。「これなら無駄なく無理なく便利に使える!いっちょ買ってみるか!」と思わせる条件が完全に整っているのだった。

2台目と言えど軽自動車ではチープだと敬遠する向きもあるだろうが、現時点ではBEVというだけでも他の軽自動車とは一線を画する。加えてサクラの規格外の内外装の質感と、ヘタなコンパクトを寄せ付けない走行性能には「中身で選んだ車がたまたま軽自動車だった」と言って納得させるだけのものがある。

コスト面はどうか?軽ハイトワゴンの代表格「ワゴンR」のターボと比較すると、乗り出し価格の差は70~90万円。これを燃料費の差で埋め合わせるには15~20万キロ走行する必要がある。2台目用途では精々10万キロだと思うので、税優遇やオイル交換不要な点を考慮しても15~35万円ほど足が出る。内外装と走行性能への投資として納得できる範囲だが、要するに贅沢品という事でもある。BEVが本当のゲタになるにはまだ時間がかかるか?

もちろん、補助金ありならコストは逆転するのだから売れるのは当然といえよう。平均的な200Vコンセントの工事費と充電アダプタの費用を補って程良く余る55万円という金額、良く考えられてると思う*2補助金は税金から捻出されるとはいえ、車を複数台所有するようなご家庭なら毎年それ以上の税金を納めてるハズ。還付だと思って遠慮なく使いたいものである。

買うべき人

2台目用の人。
1台目だが絶対に長距離走らない人。
自宅で充電できる人。

買ってはダメな人

1台目かつ稀にでも長距離走る人。
自宅で充電できない人。

サクラ(とekクロスEV)は「買うべき人」には本当に猛烈に心底オススメしたい。間違いなく幸せになれる。「買ってはダメな人」は殆どの場合に不幸になるので買ってはダメです。

*1:さらにサクラを増車する筋金入りは居るかなぁ(笑)

*2:東京都のプラス45万円はちょっと出し過ぎか。過密都市では自宅充電へのハードルが高いのは理解するけども。

「ブレーキ痕なし」のニュース記事から学べること #ブレーキ痕 #マスコミ

トラックと観光バスが衝突し5人が亡くなるという悲しい事故が発生した。この手の事故では相変わらず「ブレーキ痕なし」と強調して報道されるのだが、ABS(アンチロックブレーキシステム)が普及した現代においても意味のある情報なのだろうか?

北海道新聞より)

こちらの北海道新聞の記事では、タイトル『トラックのブレーキ痕なし 過失致死容疑、運転手の勤務先捜索 八雲5人死亡事故』となっており、本文には『現場にトラックのブレーキ痕が残っていないことが19日、捜査関係者への取材で分かった。』とある。

疑問(1)ABS装着車においてもブレーキ痕は残るのか?

速度が高い状態で強くブレーキをかけるとタイヤがスリップしてロック(回転しない状態)する。ABSはタイヤのロックを検知してブレーキを緩める装置だ。ABSが働いている状態では、タイヤはロックした状態とロックしていない状態を繰り返すのでブレーキ痕は破線状になる。

なお、ドライバーが知っておくべきは、ABSが「短距離で停まるための装置」ではなく「制動中に操舵を可能にする装置」である事だ。制動距離は条件によって長くなる場合もあるが、タイヤがスリップすることでハンドル操作が効かなくなる問題を回避できる。ドライバーには「制動と共に操舵で回避する」事が求められる。

疑問(2)「ブレーキ痕なし=ブレーキを踏まなかった」は正しいか?

ABSの有無に関わらずブレーキを強く踏まなければ痕は残らないが、一般的なドライバーがタイヤがロックするほどの強いブレーキの操作を咄嗟に行うのはなかなか難しいそうで、パニックブレーキを体験させる講習なども存在する。職業ドライバーは皆その程度のスキルを持ち合わせてると思いたいが、ブレーキ痕がないからといって「ブレーキを踏まなかった」と断定できるものではない。

また、ABSに頼らず制動距離を最小にするためには「タイヤがロックしない範囲で最大の強さ」でブレーキを踏めばよい。この場合もブレーキ痕は残らない。もちろんこれは単なる理屈であって、非常事態に人間が実践するのは無理だろう。しかし、それに近い操作を実践した(あるいは実践しようと努力した)可能性を否定するものではない。

そもそも路面状態や速度などの条件が揃っていなければブレーキ痕は残らないもの。さらに今時の多くの車は緊急ブレーキを装備しているので「ブレーキ痕はあるけどドライバーはブレーキは踏んでいなかった」というパターンも想定しなければならなかったりする。

疑問(3)マスコミは何故「ブレーキ痕なし」が好きなのか?

結局のところ「ブレーキ痕がない」という事実から判るのは「その場所でタイヤがスリップしなかった(可能性が高い)」という点だけで、それ単体でドライバーのブレーキ操作やその他の要素について確定的な情報をもたらすものではない。ABSの有無も関係ないので、実は昔から意味がない情報だったとも言える。

ではなぜ飽きもせず「ブレーキ痕なし」のタイトルで記事が出回るのか。今回の事故は「トラック側に過失致死の疑い」と発表されるに至ったが、これはブレーキ痕の有無だけでなく他の様々な事実から公平かつ客観的に判断されたものだ。当然そうでなければならない。しかし、タイトルには「ブレーキ痕なし」が入る。わざわざ「捜査関係者への取材」までして入れる。何故?

自分の車にABSが付いているかすら気にしない人々にウケるのだ。そのような人々は簡単に「ブレーキも踏まなかったなんて!寝てたのか?よそ見してたのか?悪いやつだ!」となる。「みなさーん!悪いのはこいつでしたよー!責任取らせましょうー!」と煽るための「ブレーキ痕なし」なのである。

例えばバスのブレーキ痕にも触れているなら、意味があるかはさておき「事実を公平に伝えたのだ」という筋も通ろう。しかし、それはしないのである。ABSについての解説などあれば世の中の役に立つし、読者に考察を促す効果があるかもしれない。しかし、そんなことは絶対にしないのである。読者は頭を使わず記事を鵜呑みにしてくれた方が都合が良いという訳だ。

我々が気を付けるべきこと

タイトルに「ブレーキ痕なし」と入れるような報道機関の記事は、その全てを疑ってかかりたいものだ。

私はたまたま「自称クルマ好き」をやっているので「ブレーキ痕なしには疑問あり!」という体でこのように掘り下げているわけだが、普段興味がない分野においては同様の作為的な記事に簡単に踊らされてきたに違いないのだ。常に自分の頭で考えて判断する必要があると毎度思わされる。

本来なら報道機関には『過失致死の疑いに至った経緯が本当に公平かつ客観的だったのか?』を検証して伝えてる位のことを期待したいのだけどね。実際やってることは「みなさーん!」なんだもの。役には立たんわ。